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俺はそんな彼女と敷物が怖くなり、すぐに目を逸らすと再び、あの巨大なオブジェに目をやった。
「そ、そういえば、まだこのオブジェのタイトルを聞いていませんでしたね」
オブジェの下には『悔残』と書かれていた。
「くいのこし……って読むんですか?」
「ええ、そうよ。でも本当はね“悔”いの字を“食”にしたかったんだけどね、反対されちゃった」
「えっ?」
「食べ残しから作った作品だからね。それに皆、この世に後悔を残して死んでいった。『食い残し』で『悔い残し』………どう?中々、上手いシャレでしょう?」
~Fin~
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