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毎年、お中元が送られてきて俺の1年の中で1つの楽しみとなっていた。
ところが、今年は少し違っていた。
差出人は野球部員の1人だし、中身もいつもの霜降りたっぷりのブロック肉だったが、その中に一通の手紙が紛れ込んでいた。
そこには『同窓会のお知らせ』と記載されていた。
しかも、手紙には「先生の大好きなステーキが用意しております」と記載されていた。
俺はすぐに、来ると返事を書いた。
アイツらにお礼を言いたいし、久しぶりに元気な顔を見ておきたかったからだ。
そして同窓会当日……
俺は久々に会える生徒達に懐かしさを感じさせながら、会場へと向かっていた。
早く会いたい。
積もる話を聞いてやりたい。
そして勿論、俺の為に用意してくれたあの美味しいお肉を食べたい。
胸の高鳴りが興奮しっぱなしで、俺の足はいつの間にか早足になっていた。
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