贈り物

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中年の男の告白で俺は全て思い出した。 当時、監督を任されていた、とある高校の野球部に可愛い女子マネージャーがいた。 一目惚れした俺はすぐにそのマネージャーを無理矢理、自分の物にした。 毎日が彼女とのセックスに明け暮れた。 最初は抵抗していた女子マネージャーも次第に俺の屈強な肉体とテクニックに惚れ込み、逆に俺のを求めるようになった。 そんな、女子マネージャーが只のビッチに成り下がると、俺は野球部に活力を付けるために、彼女を部員達の慰みものにした。 その頃の俺は彼女の後輩の女子マネージャーに目をつけていた。 俺は彼女を何の迷いもなく、部員に差し渡した。 彼女も好きなセックスを続けられるし、俺も離れられるし、更には野球部員の士気も上がる。 一石二鳥いや……三鳥だった。 結果、野球部は甲子園出場を果たした。 その代償が1人の女子マネージャーで済んだのだから安いもんだ。 その後、その女子マネージャーは部員達の性奴隷として、高校を卒業するまで犯され続けた。 そして卒業前に中退し、それ以降、会う事はなかった。 「娘は死んだよ」 中年の男は笑ってなどなく、冷たい一言を俺に突き刺した。 「奴らの蛮行に嫌気がさしつつも、止められない快楽の狭間で苦悩してな。そしてお前に捨てられた悲しみを背負いきれずに、家のベランダから飛び降りたよ。俺は……娘に………娘の苦悩を………気付いてやれなかった。親なのに………父親なのに…………」 父親は俺に背を向け、目頭を押えた。 だが、すぐに振り向くと、俺の頭をいきなり掴んだ。 「だから俺は誓った。復讐してやる。娘を傷物にした男も、平気で娘を犯した奴らをこの手で葬ってやるってなっ!」
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