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人がまばらになってきたところでようやくクラス表を見ることができた。俺は1組で優は2組だった。
「離れてもうたな〜。でも、隣やし体育とかは一緒にできるな」
「そうだな」
優が自分の小指と俺の小指に絡めてきた。
「明日から昼休み会いに行く」
「はいはい」
と俺が笑いながら答えると少し口を尖らせて拗ねていた。俺はその姿に苦笑いを浮かべた後、謝罪の意味を込めて小指を離して今度は俺から優の手を握った。
優と別れて俺はクラスに足を踏み入れた。3年ということもあり既にいくつかのグループが出来上がっていた。去年は優と同じクラスでほとんど一緒に過ごしていたので今さらはいるのは中々骨が折れそうだ。
「伊月(いつき)くん」
「ん?あっ!碧(あおい)くんやん!もしかして同じクラス?」
「うん!」
彼は立花碧(たちばなあおい)なんの縁か1年からずっと同じクラスなのだ。
「今年もよろしゅう」
「こちらこそ!」
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