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桜田は興奮していて顔が赤い。
「うるさいよ! 邪魔すんなよ」
などと言って泣きそうな表情になった。
「これじゃ、警察を呼ばなきゃだめだな」
輝夫は、半ばあきれていた。同僚の若い男もやってきた。ボクシング
をやっている男だ。
桜田は身の危険を感じたらしく、いきなりダッシュして
ジープに乗り込むと急発進させた。よほど警察が嫌なんだろう。
輝夫はパニックになっている真理に代わって、車を運転し
アパートに帰ってきた。真理は、ずーと泣いていた。
真理はアパートに居ると、また桜田に襲われると心配になった。
叔母のアパートへ行くからと自分で車を運転して行ってしまった。
輝夫は心配そうに真理を見送った。
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