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四月の作文
。・。・……………
4がつ20にち
てーま「さんぽにいた」
きょうわ、ぼっちでおさんぽにいきまた。あたらしいはっけんはまぁまぁありませんでした。
あしたも、ないです。それと、いぬがいたとおもいました。うれしかたです。とってもわんわんいっていて、うるさかたので、しずかにさせました。ほうほうはひみつじこうというやつでした。またあしも、したいとおもいます。
………。・。・
「犬に何をしたんだよ。やばいこの子絶対サイコパスじゃん。次いこ次。」
。・。・……………
4がつ21にち
てーま「こわくない」
きょうも、おさんぽおした。くもがいて、こわかったので、おおきないしをなげつけたです。あかくなったくもは、うごかなくなっていて、こわくなかったです。これからは、こわいものにはおおきないしをなげて、いこうと、おもいました。
………。・。・
「絶対に学んではいけないことを学んだよねこの子。まぁ次はまともだろ。三度目の正直とも言うし……ハイ、次いこ次。」
。・。・……………
4がつ22にち
てーま「いみわかんない」
きょう、おかあさんがこわかったので、ちかくにあったきょうかしょと、ふでばこをなげつけたら、おこっていました。なんでかわからなかったです。だってこのまえおかあさんがいっていた、「せいとーぼーえいのいっしゅ」だとおもったからです。「おこられるりゆうなんてないよ。」っていったら、へんなかおをされました。おとうさんと、びょういんのおはなしをしていました。こわいからつぎなげられるものをじゅんびしておこうとおもいました。
………。・。・
「……………。」
そっと、その作文帳を閉じる。
ふぅ、と息を深く吸って、また吐くのを3回くらい繰り返して、また呼吸を元に戻した。
「三度目の正直?いや、これは『二度あることは三度ある』だったわ。」
あどけない字で書かれた『さくぶんちょう 1ねん3くみ れん』の字を見やる。
この一見ハートフルな外面に騙されていたけど、もしかしてこの作文帳は………
「結構…やばい?コレ……」
しかしそれで好奇心を抑えられるのなら、自分の教授の机を漁ったりはしない。
命知らずともいうべきその好奇心は、本能のまま再びページを開き、その続きを読もうとしていたのだった。
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