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「終わるまで待ってるって言われたんですけど、大丈夫ですかね?」
「心配ならついて行こうか?どうせお客さん来ないし」
「……それは申し訳ないです」
「なにもないと思うけど、なにかあったら叫ぶなり、ここに来るなりしなよ?」
「…そうします」
正直、「どうせお客さん来ないし」という発言はいかがなものか……と思ったけど本当のことだし、なにより心強かった。
本当に待ってるとしたらあまりにも遅いと申し訳ないので、私はそそくさと着替えて店の裏口を出た。
*
裏口を出てから辺りを見回すと、さっきの人がいた。
コンビニのビニール袋を片手に持っているにもかかわらず、立ち姿がとても様になっているのが、すごいを通り越して恐ろしい。
「あ、柴田さん。お疲れ様です」
「…………」
なんでこの人、私の名前知ってるんだろう。
やっぱり、ストーカーの類なのかな。
そう思い、彼を訝しげに見ると、彼は焦ったように言った。
「あ、あの、名前ですか?決してストーカーとかじゃなくて、名札に書いてあったのを覚えてて……。すみません、気持ち悪くて」
「あ、いや…。なんで名前知ってるんだろうなあ、とは思いましたけど、そういうことならよかったです」
「……なら、よかった」
そんな風に、本当に嬉しそうに言うものだから、私はなんだか照れ臭くなった。
…そういえば、このひとに告白されたんだっけ。
やっぱり、ストーカーには見えない。見た目がいいせいだろうか。
でも、そんなに危なそうには見えないし、大丈夫かな?
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