日曜日「うさこちゃん」

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日曜日「うさこちゃん」

うさこちゃんはやってくる 大きな裁ちばさみを 小さな白い手に持って 情交の後の疲れたソファにやってくる 女の眠りを縫い合わせて 夏物の寝具を作るため 女の裸体は柔らかく 海のようで 明るく微かに揺れていた 真珠の粉を散らしたような肌に 接吻の痕があった うさこちゃんは女を起こさぬように 流れ出す眠りを切り取った 眠りは藍の涼しい生地だった うさこちゃんは喜んだ これで上等の寝具を拵えることができると 必要な丈の眠りを切り取ったうさこちゃんは 女の部屋の緑色の小窓から 小さくなって出て行った
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