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【序】
「私のせいで、ごめんなさい」
「どうして謝るの?」
「だって……。サトル、血だらけじゃん」
「謝る必要ないよ。ナツは、何にも悪くないんだから」
「サトルには、聞こえないの?」
「何が」
「悪魔の足音。少しずつ破滅が近づいてる。これ以上、私といても不幸になるだけだよ」
「…………破滅はしないし。不幸にもならない。僕は、幸せだよ。とっても」
「ねぇ、サトル。こっちを向いて」
この温もりだけが。
僕の居場所。
ナツと一緒にいられるなら、僕は…………。
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