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「おい――おいおいおいおいおいおいおいおい!!! なんだよこれ!!!」
白猫くんの顔が青ざめる。それもそのはず。
男子が着こなすには、あまりにも可愛いすぎる格好。
猫耳を模した、フリフリのピンクの帽子。
フリフリのピンクの服。
フリフリのピンクのスカート。
安全靴の様なピンクのブーツにも可愛い装飾が施されていた。
そして、あたしの考えが正しければ――下着は、白とピンクの縞パンに違いない。
「し、白猫くん――それあたしの夢から持ってきたんだよね? だったら、それは魔法少女の変身道具だよ? ……くふっ」
あたしは必死に笑いを堪えながら説明する。
「コルトパイソンがあ!?」
「そ、そう。魔法少女みすてぃっく☆リボルバー。……ふはっ」
「笑ってんじゃねえよ! なんだよそれどんな魔法少女だよ!? 流行んねえよ!!!」
あたしはその言葉を聞き、かちんと来た。
「なによ!? そういう少女には不釣り合いなのがギャップ萌えするんじゃない!!!」
『おーい。無視してんじゃ――』
「あなたは黙ってて!!!」
「うるせえ黙ってろ!!!」
何かよくわからないけど、ナニかよくわからないものがしゃべるので――あたしと白猫くんは一喝する。
これは、あたしの沽券に関る問題だ。邪魔は許さない。
『……はい』
「最悪だ――さっさと終わらせよう」
「あ、それ魔法の呪文唱えないと発動しないよ?」
「はあ?」
「呪文は――」
あたしは白猫くんにその呪文を丁寧に、そして決めポーズまで教えた。
「――出来るかあああ!!!」
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