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白猫くんは、青ざめていた顔が今度は逆に真っ赤に染まる。
あたしは不覚にも、ちょっと……めちゃくちゃ可愛いと思ってしまった。
「……わかったわよ。あたしも一緒に唱えてあげるから」
「……頼む」
そして、わたしは白猫くんの――魔法少女みすてぃっく☆リボルバーの隣に寄り添い、一緒にグリップを握り、引き金に指を掛ける。
狙いは勿論――魔法少女最大の敵――銀河を喰らうもの。
『あ、いやそんなに食べませんけど――』
敵が何か言ったような気がするけど、あたしは気にしない――あたしは白猫くんと銀河を救う!!!
「行くぞ!!!」
「うん!!!」
――ついに唱える。
魔法少女みすてぃっく☆リボルバーの最大最凶の必殺技。
「ミスティーミルキーーー!!!」
「ミスティイイイミルキィイイイ!!!」
「ミーースティック!!!ファイナルエクスプローーーーージョン!!!」
「ミィイスティックぅ!!ファイナルエクスプロォおおおおおジョン!!!」
そして――コルトパイソンから放たれる閃光。
その光は前方を包み込むように照らした。少し目が眩む。
光が収まった後の光景は、なんというか綺麗だった。
一面に広がる青空。お昼時の太陽の日差しが心地いい。
――あたし達のいる教室は、綺麗に消し飛んでいた。
「や、やってられるかああああ!!!」
白猫くんは拳銃を床に叩き付ける。……ノリノリだった癖に。
けれど、あたしは白猫くんに助けられる形になった。
「白猫くん。ありがとう」
「ん? 気にするなよ」
「ねえ? なんで助けてくれたの?」
気になっていた。
確かに同じクラスではあるけど、それ程までに仲が良かったわけでもない。
「ああ、それは――亜夢ちゃんが夢に悩んでそうだったから」
そして、あたしは目を覚ます。
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