敵か味方か

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私は食べ物にこだわりをもつ、いわゆる偏食家である。 昔はバランス良く食べろと言われていた時代があったと聞いているが、そんなことはもう言われなくなった。AIが1日の食事を分析し、足りない部分はサプリで補い、多い部分は薬で取り除く。そうやって上手く生活をすることができていた。 偏食家はもうこの時代では職業化している。〇〇家と呼ぶのが世間一般である。 うどん家、ステーキ家。いまでは、きゅうり家まである。こだわって食べることは今はもうステータスであった。 そんな僕の目の前に現れた彼女は、今の時代とは逆の考えを主張する。誰も、そんなことに聞く耳を貸さない。偏食こそステータスであるからだ。
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