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喉を殴られると一般的には5分ほどは何も出来なくなると言われている。しかし『躾人』らマッドサイコ集団においては違う。喉に指を突き刺す時拳を捻りながら当てる。そうすることにより気道が捻じ曲がり苦しみが長くなる。
「うご…ひゅー、ひゅー……」
「さて、先ずは先ほど頂いたお茶のお返しでも受け取って下さい」
未だに呼吸がしっかりと出来ていない状態、そこに沸かしたての熱湯で作ったお茶をかける。
勿論睡眠薬入りだ。
「〆+$¥%°<|*・♪#/#@_!?」
熱湯を浴びせられた村長は声にならない声をあげ、地べたを転がり周り逃げようとする。
「あぁ、避けちゃダメですってば。せっかく入れたのに勿体無いじゃないですか、【試作薬No.809】が
先程まで元気にのたうち回っていた村長に異変が現れた。急に静かになったのだ。
「脈は正常、瞳孔も正常、異常はなさそうだな。となると、この薬は正常に作用する睡眠薬だったのか」
「ねぇ、実験が終わったのならこのまま何かを食べて見る気はない?甘くて美味しい瑞々しい果実とか……ふふ」
雅はベッドから起き上がり、しなをつくりながら躙り寄る。レオの服の中に左手を突っ込みレオの胸元を弄り始めた。
右手で後ろに立っているビルとユチを手招きして服を脱がさせる。
「そうだね、そんな果実が今は3つもある。ここは桃源郷だったみたいだ」
「あ、相変わらず凄まじいスタミナね。3人じゃ足りないわね、もっと人を増やさなければ…」
「ははは、我に負け無し!」
「言ったわね?20人くらいは覚悟なさい」
「は…はは…」
全裸で腰に手を当て仁王立ちし、昂ぶった気のおかげで余計な一言を発してしまう。その発言を聞いた生き残りは、息も絶え絶えになりながらSOSを宣言した。
「え?20人?」
「うふふ、ふふふふふ」
困惑するレオと悪女の様な笑みを浮かべる雅、そして地面に転がる疲労したビルとユチ、そして昏倒している村長。
「それで?この問題は私達で解決する事は決まってるから、この村長はどうするの?」
「それは決定なんだ…村長は調教してこの村を僕たちのものにしようと思ってる。その過程で村長が居なくなっても問題はないさ」
村長を奴隷にしてこの村を乗っ取り、村長は売りつけるという平和的解決を決めた。
ちなみに村長以外の刷り込みは終わっていて、村長は元から存在しない設定だ。
暫くたち村長の目がさめる。
「……ん、ん?な、なんだこれは!?」
村長は椅子にくくりつけられていて身じろぎひとつできない。
「おはようございます、この度は調教会にご参加いただき誠にありがとうございます。今回の調教は1日コースということで、とてもハードなスケジュールとなっております。それでは武運長久を」
「ちょ、調教?ハードコース?な、何を言っとるんだ!早く解放しろ!」
丁寧な口調で今回の調教を伝える。今回は1日調教ハードコースという、調教コースの中で三番目にハードなスケジュールだ。
「それじゃまずは定番のものから始めようか」
そういうや否やビルが持っていたジュラルミンケースを開けて中の道具を取りだす。
「ちなみにこれは拷問じゃないから降参した所で終わらないからね」
そう言って手始めに手にしたぺンチで歯を捻り、むしり取っていく。
開口器はすでに取り付けてあるため舌を噛み切ることはない。
「何かしらの拍子で舌を噛みちぎったり、主に噛み付いたり出来ないようにしないとね」
「ひぃ!ひゃへへふへぇ!ふぎゃぁぁぁ!!!」
「ふふふ、年の割には良い声上げるわね」
夜の帳が降りた田舎の村に苦悶の声が響き渡る。それはさながら獣のうなり声のようで、レオは『人も動物なんだなぁー』と改めて実感した。
「そんなに興奮したら早死にしちゃうよ」
「もう気絶してるわよ」
白目を剥いているのを見れば気絶していることがわかるが、敢えてそれを無視して話しかける。勿論ツッコミもあるが。
「それじゃ、早速起こしますか…ほら、おきてくださーい」
「……ぐぼっ!?がぼぼぼごぼ!」
顔を上に上げて背もたれに乗せる。上向きを固定して顔に布を被せてそこに水をかけて行く。
すると呼吸ができなくなった村長は瞬く間に目を覚ます。勿論それでも辞めないが…
体を大きく揺らして空気を求める村長だが捕まった相手が悪かった。数々の拷問や調教、尋問を繰り返してきた『躾人』にとっては、ラインの見極めは簡単にできること。
危ないギリギリのところで布を外す。
「…ぜはぁぜはぁ、ゲホッゲホ、はぁはぁはぁ…も、もう、はぁはぁ、ひゃめへくだはひ」
「やめないよ、だって完璧な奴隷になるには、精神の再構築をしないと本当の意味での従順にならないからね。知識や経験はそのままに思い出などいらないものだけ追い出す。本当は脳を少し弄れば可能なんだけどね」
レオの行う1日ハードコースは一日中体を痛めつけ、体に痛みや恐怖を植え付ける。そして特製の薬によって精神の改築を施す。
記憶の全てを消してしまったら生まれたての赤ん坊と変わらない(そういう薬もあるが…)。
ギリギリのライン、特殊な薬、身の毛もよだつような悍しい技術…その全てがこれまでの経験の裏づけとなっている。
こうして長い長い1日が始まり、終わる頃には立派な奴隷の完成である。
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