抜毛症と不登校

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 さて、夏休みが明けてどうなるかとドキドキしていましたが、案の定行くのを嫌がり、そして頑張って行ったものの、翌日にはもう休みたいと言い始めました。  あぁ、どうしよう。そう思ったのが本音です。  せっかく夏休みで良くなったのに……と本当に落ち込みました。  これも余談になりますが、当時の私は、毎日残業で早くて9時に帰宅。酷い日には夜中の12時に帰宅するような信じられない生活をしていました。  ご自身は気づかれてはいませんが、ADHDの方とペアで仕事をしていたので、仕事が回らない状態だったのです。    いろんなアドバイスをし、改善策を立て、度重なるフォローをしましたが、それでもご本人に対応できる限界値に変えられないものがあり、果てはお子さんのお迎えがあることを理由に仕事を放り出して帰ってしまわれる状態の方でした。    わが子たちは、幸いお迎え時代は卒業していたものの、まだまだママに甘えたいのが3人いる上、りんちゃんの抜毛のことが気がかりで帰りたくてたまりませんでした。  それでも仕事を放り出すわけにもいかず、その上という言い方は語弊がありますが、通院やカウンセラーの付き添いには会社を休んでいたので、その分さらに出社した日に残業するという負のスパイラルから抜け出せずにいました。  そして、通院先やカウンセラーの先生、協会の方に会うたびに「お母さんが帰宅しないことにも問題がある」と再三にわたって言われました。  もうそれは、私だって分かってます!! と逆切れしそうなほどに言われましたが、現実、何もかも放り出して帰宅するなんてことは、私にはできなかったのです。  
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