抜毛症と不登校

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 そんなこんなの小さな準備を積み重ねて、りんちゃんの不登校生活が始まりました。  最初は9月末まで様子見で……と言っていましたが、今現在もまだ休んでいる状況です。    親の私たちと接する時間を増やしたり、自分の好きなことに取り組める時間を増やしたり。  学校へ行かないことで、自分一人の時間を満喫できたり。  はたまたそれが寂しくて、ストレスになってしまったり。  いろいろなことが、まさに一長一短でした。  それでも私たちが守らねばならないのは、彼女の髪の毛だと思います。  今後一生失われてしまうかもしれないものを背負うことと、他人と比べれば人生での遅れをとらせることと。  どちらかを天秤にかけた時、髪の毛を守ることが、私と夫にとって重きものだという結論に至りました。  その考えにブレがなかったことは、本当に良かったことだと今もなお思っています。    少し話を、前に書いたことに戻します。  協会から、ADHDと抜毛症は無関係だと言われたことに対し、私たちは懐疑的であるという話です。  ここまで書いてきたので、ADHDについて詳しい方なら察していただけると思いますが、抜毛症の根本原因は、怒りなどを含む精神的不安定だということです。
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