抜毛症と不登校

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 私が担任の先生との一連のやり取りをざっくりとでも細かく書いたのには、理由が一応あります。  一つは単純に、どうして2学期の間に何の進展もなくただ自宅で過ごすといった不登校にしてしまった話のくだりとして、外しにくい内容であったこと。  そして、今後この作品を読まれた方の中に、同じような事態が起きたり、見聞きすることがあったりしたら、1つの事例として知っておいてもらいたいと思ったので書きました。  学校と協議をする中で「1対1」だけで話を決めてはいけないこと。  学校全体との話し合いを設けてもらうこと。  可能であれば、学校だけではなく、私たちのようにセンターなどの公的機関を利用して、第三者の介在と意見を得られる状況を用意しておくこと。  脚色して書いたことは何一つありませんし、事実だけを書きましたので、少しばかりなり大変だったんだなぁと感じていただける程度に、現状が伝えられたと思います。  そして一方で、いや~そりゃ桜倉さん、もっとうまいことやればよかったのにと思われた面もあるかと思います。  私はこの「うちの子」の冒頭から変わらず「無知」なんだと痛感するばかりで、多少の進歩はあれど、がっかりするくらい理解や配慮の至らないことがたくさんありました。  また次回書きますが、学校との話し合いに持ち込むまでに4か月かかっています。  その原因の1つは、私が無知で「学校と話し合って考えてもらう場を設けてもらう」という考えがなかったからです。
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