先生は真実を語らない

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 さて、このような経緯もあり、8月2週目。ついに私は決意をして、市のそういった施設を探しました。  これはもう、相談するべきだと決めたのです。  どうだか分からないけれど、放っておくにはまずいと思いました。  どう考えても、小学3年生になってパンツを脱ぎだすことは、常識を超えています。  まして、1年生のりこちゃんがりんちゃんのしたことを理解不能と判断しているのです。  つまり、私たちの育て方の中で、人前でしてはいけない行動だと理解できているはず……となれば、何かが足りていないのか、もしくは認識できていない。  そこで私は、夫にも内緒で勝手に対応機関を探し、電話を掛けました。  1件目は療育手帳を持っている人がお話をする機関だと断られ、2件目でようやく当たりました。  そこでひとまず話を聞かせてくださいということでしたので、予約のとれたお盆期間、私はそこへ向かうことにしました。  決まってから夫に説明したところ、あんなに前回反対していた夫も予約を取ってしまっていることと、前回の話し合い以降のりんちゃんの様子を見続けたせいか、ようやく折れてくれ、私は決意してそこへ行くことにしました。  それがいまお世話になっているところなのですが、今後その施設を「センター」と呼んでお話します。
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