他者理解の壁

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 専門家の方は、休みたいと言う時は休ませてあげてくださいと言います。でも、本当にそれでいいのか?  これは、いつも自分に問いかけ続けている課題です。  どこで線引きすべきなのか。  専門家の意見はどこまで尊重すべきなのか。  専門家が言うのだから、休みたいと言われたら全て休ませることがベストなのか。    答えは人それぞれ違うと思いますし、考え方もまさに十人十色。  加えて、私や夫世代において「学校を休む」というのは、風邪を引いたときにのみ有効な手段で、それ以外で許されるような行為ではありませんでした。  加えて、保健室にすら行ってはいけない場所として認識されており、保健室の場所は知っていても、先生が誰かなんて知らないような、そんな存在でした。  それが今は、子供たちの避難場所として認知されており、授業への参加が難しければ保健室へ逃げてもいいと指示されています。    今でこそ、辛くなったら保健室へ行っておいでと言えるようになりましたが、当初は「保健室なんて軽々しく行ってはダメ」と言っていました。  それくらいハードルの高いところだったのです。
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