他者理解の壁

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 話を戻しますと、学校を休むことを是とするか非とするか。  夫とも何度も話し合い、ひとまず休みたいと言われたからすぐ休ませる、という案は却下としました。  どうしても、一度行くことを断念したら次が難しいかもしれないという想いが強かったのです。  次に、じゃあどこからは休んでもよくて、どこからは頑張って行かせるべきか、のボーダーラインをどうするか。  これも本人が休みたいと申告のある都度話し合い、宥めたり説得したりを繰り返していき、ようやく最近になって私なりの答えが出ました。  それは「休みたい理由を言えるかどうか」です。  ここで、理由を言える時は、話を重ねて不安を解消してやることで、なんだそうか! と思わせることができれば、ある程度すっきりした気持ちが学校へ行かせることができると気が付きました。  問題は、休みたい理由が言えないときです。  普通の感覚だと、理由ないなら行けばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、むしろ逆です。  理由も言えないけれど、何かが耐えられない……そういう時は、いろんなことがあれこれ頭の中にいっぱいあって気持ちがぐちゃぐちゃになり、よく分からないけど行きたくないという結論に達しています。  その状態のときは、泣いて泣いて止まらなくなるので、これは休んだ方がいいときだなと判断することにしました。  
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