他者理解の壁

8/14

130人が本棚に入れています
本棚に追加
/178ページ
 りんちゃんに限って言うと、この感じで休んだり頑張って登校させたりが何度もありましたが、不登校になることなくどうにか2学期を乗り越えることができました。  間に授業の半分を参加していない日があったり、音楽の先生が怖すぎて保健室から出てこれなくなったりした日もありましたが、それでもどうにか休んだまま学校に行かないという状況を回避できています。  加えて、お友達ができたことも大きいことでした。  恐らく新しい環境、新しいお友達作りは彼女にとってすごくハードルの高い作業です。  たくさんの中から、自分と仲良くできるお友達を見つけることが難しいのだと思います。  思い返せば、我が家の子供たちは1歳から保育所に入っていました。  知らない間にもうお友達として存在し、そのまま6歳になるまでを過ごしてきたので「自分から友達を作る」という行為をしてこなかった面があります。  1年生の時には上級生が構ってくれたこともありうまく乗り切れたのですが、2年生になったときには、一番仲の良かったお友達とクラスが離れてしまい3学期まで一人ぼっちで辛い思いをしました。  3年生に進級したときにも2年生で仲良くなったお友達と離れてしまい、10月にようやく仲良く遊べる友達が見つかるまで、この子と仲良し! という存在を見つけられなくて、クサクサしていました。    そんなこともあって、学校そのものが大して行きたくないところになっていたことも大きな要因だったと思います。  でも3学期は、友達に会いたいから行きたいと言うようになりました。  本当に嬉しいことです。
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

130人が本棚に入れています
本棚に追加