他者理解の壁

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 しかし考え方によれば、発達障害等に当てはまらない人間が思う普通って何なんだろうと最近思うようになりました。  普通はそんなに偉いのか?   そんなにできるのか?  誰が「普通」を決めて、どうして彼らを「発達障害」と位置付けたのか。  だから障害という言葉に、悪意を感じるのかもしれません。  例えば、りんちゃんやそのほか、得手不得手の落差が大きい彼らが集まる集団の中に、自分はそうではない普通だと思う人が一人存在したとします。  彼らから「君は何がすごく得意なの? どんなすごい才能あるの?」と言われたとしたらどうでしょうか?  すべてが平均の普通人は、彼らの中では普通ではなくて、「すごく得意なことないの?」となるかもしれません。  こちらなら普通、あちらなら普通じゃない。普通ができない人はできない子だと思われる。――本当にそうなのか?  今までこの分野に対する私の理解というのは、本当に無知に近いレベルでした。  でも今、りんちゃんを含む彼らの特性を知って思うのです。  今の学校生活を送るには、彼らには非常に辛いことかもしれない。  でも、それは普通に当てはめようとするからではないのか。  今私たちが思う、普通側に当てはめることは本当に必要なことだろうか?    だから日本には「不登校」が起きるのだと思うようになりました。  海外には不登校はないそうです。何故でしょうか?  日本特有のこのシステム化された学校を、変える時が来ているような気がします。  
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