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口付けがより一層激しいものへと変わると、お互いの鼻の先と涼風のかけている眼鏡がぶつかる。
黒縁の眼鏡を頭上の棚へと置いてから、2人で一緒にシーツの海へ深く沈んだ。
「……あっ、あ、ん」
唇で触れていないところがないくらい、身体中はキスの痕にまみれていた。
さらに抱き合うと、下着を押し上げている熱が太腿に触れて、立花は「んっ……」と期待の混じった声を漏らす。
シーツにも涼風の匂いが微かに感じられ、まるで全身を涼風に包まれているような錯覚に陥る。
可視化した独占欲の印を至るところに刻まれて、涼風のものを受け入れるまでに、身体の奥の秘めたところを、散々溶かしていく。
「目が蕩けてきた……可愛いね。もっと気持ちいいところ触っても平気?」
「やっ……わかんな……。気持ちいいの……こわい」
「大丈夫。俺が側にいるから」
挿入しやすいように濡れた後孔へ、指が滑る。
くち、と粘液を纏った中の襞が割り開かれ、些細な1本の指を受け入れただけで、立花の下肢はびくびくと大袈裟なくらいに震えた。
「ん……っ、あ、あぁ、あっ……!」
引き抜こうとすると無意識にそこを食い締めて、涼風の腕を太腿の間で動けないようにぎゅうっと閉じた。
「動けないよ」苦笑する涼風に、涙声で「だって……」と返す。
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