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今でも忘れない。10年経った今世界は大きく変わった。電車は東京と大阪を30分で結び、空路はソビエトまで2時間も掛からず繋げる。そんな世界だからこそ、誰とも浅い付き合いだし、だから深く信頼を置いたあの人たちは忘れることの無いものなのだ。
「冷えるよ。」
「ありがとう。」
コートを肩に被せると微笑みを返し、ホットコーヒーを私にくれた。
「お誕生日おめでとう。」
「ありがとう。」
「なんだかあの日を思い出すね。」
「だな。」
離れ離れになるかもしれない、そう思っていたあの頃、私とあなたは今も傍にいる仲のようだ。そうなれたこと、それは私のもつ最大の幸せだと、この生涯愛し続けるのでしょう。
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