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その一角に、気になる箇所があった。
文通相手募集? 文通って、手紙のやり取りをするあれだよな。
「オルフェリーアという名前に心当たりのある方は連絡ください……」
「光のきしの生まれかわりたちよ、めざめてください……」
「わたしは前世で戦士でした。その時いっしょに戦ったしゅう末の4戦士を探しています……」
「1999年、世界は滅びます。その時人類を救えるのは、救世主旅団だけです。お願いです。目覚めてください。そして連絡をください」
そんな文章がいくつも掲載されているではないか。
そう言う事か、と僕はすぐに合点がいった。
同時に、自分が如何に冷静でなかったかを思い知らされた。
つまり、この世界には無数の転生者がいたのだ。この雑誌はどうやらそう言う物たちの手助けをしているらしい。
内容的に考えても、それなら納得がいくじゃないか。
なる程、確かに僕が唯一の転生者だと言うのは少し傲慢な考え方だった。僕という実績があるのだから、当然他にもいるはずと考えるのが自然の摂理だ。
だが、今回のこれを見る限りでは、どうやら僕の知り合いはいないらしい。
前向きに考えれば、魔王の雷だって一発って事は無いはずだ。
それを喰らった誰かが、正直いけ好かないあの司祭野郎でも良いから転生してきてはいないだろうか。
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