ガラス玉

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「おじさん、見てこれ。」 少女は、言った。 「なんだ、ビー玉じゃないか。」 おじさんは、溜息を吐くように言った。 「違うよ、これは、ガラス玉だよ。」 少女は、言った。 「ガラス玉とビー玉、何が違うんだい」 おじさんは、聞いた。 「おじさん、心が汚れてるね。」 少女は、微笑みながら答えた。 6歳の愛は、小学一年生で、これから学校へ行く支度をしている。 「愛、準備出来たの?」 母が心配そうに聞いた。 「あと、少しで食べ終わるから」 朝ごはんの目玉焼きを口に頬張りながら、返事をした。 「学校遅刻するよ。」 母が言った。 「食べ終わったよ、もう、準備はできているんだよ、行ってきます。」 愛が言った。 学校から家へ到着した愛は、ランドセルの中にあるものを発見した。 「なんだぁ、これわぁ。」 そこには、愛ちゃんへという手紙が入っていたのである。 「誰だろう、下手くそな文字だな。」 男の子っぽい字が書いてあった。 開いてみると、そこには、愛ちゃんのことが好きです。と大きく書かれてあった。 「・・・、恥ずかしい。」 愛は、思わずしゃがみこんでしまって、赤面したのであった。
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