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第1話「お目当てのゲームソフト売ってなかったら 悲しいよね?」
「あ、ありがとうございます。一緒にS級モンスター倒しに行きまひょう!」
嬉しさのあまり誤字ってしまった。
「倒しに行きまひょう?wなんですか?それ?w」
「いや!その誤字っちゃいました。ごめんなさい」
「いえいえ、大丈夫ですよwこっちもそういう間違いあるのでw」
本当に優しい人だと納得した。
「へぇーそうなんですか?高校生なんですね!実は、俺もなんですよ!」
「そうなんですか?偶然ですねw」
ゲームの移動時間(ロード時間)にゲーム以外の事をいっぱい話した。もちろんチャットで
「あっ!忘れてた! すいません!俺、今から友達との約束があるので、そのーここで失礼します。ありがとうございました。」
「いえいえ。こちらこそありがとうございました。こっちも用事があって、いつきり出そうかわからなくなってたとこだったので。」
「そうなんですか?じゃあ今日はこの辺で…」
くっそぉ!あいつらと約束しなきゃよかった!そうしたら、もっと話せたのに!…
あいつらとは、「アニメ・ゲーム研究部」略して「アニゲー部」!の部員! 「潤」「武」「良太郎」この3人のことだ!!
「遅いぞ!悠!もうみんな先に並んでるぞ!コノヤロ!」
スマホの通知の正体は「潤」からのメッセージだった。
少し遅刻しただけで怒る。
だがそれもそのはず、今日は新しいゲームソフトの発売日なのだから怒るのも無理はない。
「結構並んでるだなー…まぁーアニゲー部の誰かが一つ買えればそれでいいんだけど」
しっかし!めっちゃくちゃ並んでるなぁ、店から俺の所まで50mは余裕であるぞ!
でもまぁー仕方ないか!なんたって今回発売されるのは、あの名作!「ドラコン・リクエスト」の作者、「小野寺 健」さんが作ったもう一つの名作!「恋なんて夢のまた夢」っが!発売されるのだからぁ!!!
俺も正直めっちゃくちゃ欲しいのだ
「πκοみβοξγよξδνζγηαηηπへ@ΨΧαЙЖな?」
うん?なんだ?もめてるのか?うーん?一番前に並んでる女性が店員ともめてるなぁー なんて言ってんだろうな?…いいや!どうでも!あんな意味わかんない人、気にしたら負けだな
「んだから!!いいじゃないですか!プレイ用と保存用でソフト2個買っても!!店員さんは得してるんですよ?」
「で、ですから今回発売のゲームソフトは人気過ぎるため、先着で50名様、お一人様お一つというルールが…」
「誰ですか!そんなルール作った人は!…もうわかりましたぁ!!じゃあ一つ下さいぃぃ!!💢」
「わ、わかりました。」
「もう、((( ̄へ ̄井)フンだ!」
「あ、ありがとうございました。」
「おっ!帰って行くみたいだな 一体何をもめてたんだろう?」
特に気にせず待っていたら
「今回発売の「恋なんて夢のまた夢」は残り5つでーす!ここの5名様までとなりまーす!」
「嘘だろ!そんな!そんなことが…」
並んでいた列の21番目が俺だった。
悔しさのあまり座り込んでしまった。
「…」
「ごめんな、悠…買えなかった。」
座り込んでしまった俺の横から声が聞こえた
見上げると
そこにいたのは、気持ち悪い顔をした男3人。
そこから数秒、この人達が誰なのかわかるまで数秒かかった。気持ち悪い顔して泣いてる男達は「潤」「武」「良太郎」だった。
「え?」
「だから、俺達も買えなかった、「恋なんて夢のまた夢」を…買えなかった…」
それか俺達はしょんぼりしたまま、自分達の家へと帰っていた。
俺帰宅
「ふぁ~なんか眠たくなってきたな、風呂入ったら寝ようっと」
Zzzz
ピ、ピピピッ、ピピピピピッ…
うるさいなぁー
カチッ
「そうか今日月曜日か、ふぁ~ん学校かぁ~」
あくびをしながら制服に着替える。
「ふぁ~ん眠いなぁ ようやく学校についたぁ~」
「よっ!おはよう!悠!」
バシッ!
背中を叩かれた。誰だ?
「ん~?なんだ良太郎かぁ~おはよすぅ」
「おう!ってか、なんだよ!その顔!寝不足かぁ?しっかりしろよ!今日一時間目から古典の小テストだぞ?」
「へ?そうだっけ?」
「へ?そうだっけ?じゃねぇーよ!先週の最後の授業で言ってただろ?「来週の月曜日、小テストをします。そのテストで点数が悪かった人は放課後居残りです。」って」
「げっ!そういやそんなこと言ってたようなー…ヤバい!なぁ!良太郎今から小テスト出るとこ一緒に…」
「悪い、朝から先生に呼ばれてんだよ!他あたってくれ」
笑顔で返される。
「あ、あのさぁー今猛勉強中申し訳ないが、武君と潤君、俺に勉強を…」
ギロン
二人に怖いほどににらまれてしまった
無言の、今俺に話してくるな感が半端なかった
「え~では、これより小テストを始めます。始め!」
古典担当の松坂先生の合図と共に、クラスのみんながテストに答えを書き始める。
「はい!そこまで!ペンと消しゴム置いて、後ろから回収~先週にも言ったけど、このテストの点悪かったら居残りね?…あ、あとこのテストは昼休み返すのでお楽しみに!」
テストが終わり、みんな安心したのか?テストの手応えを教え合っている。
そんな中
「うぉい!悠!お~前今回どうだったぁ~??ま!土日2日もあったんだ!勉強はしたよなぁ~??アハハ~ン?もちろん、俺はしたけどな!勉・強ぉぉ」
コイツ!俺が勉強していなのを察してわざと言いに来たなぁ?
「ほ、ほぉう、そこまで自信大に言うんだ!武は満点取れるんだよな?」
嫌みに聞こえるように言い返した
「当たり前だろ~ベロベロバー」
くっそぉ!!むかつく!
~お昼休み~
「くっそ!28点か…くそ!居残りかよ!」
「ん?武?どうした?何うずくまってるんだ?もしかして、本当に満点なのか?あの松坂先生のテストで?」
「あはぁい!そ、そうだ、だよ。ま、満点よ?」
「マジかよ!んじゃあその満点のテスト見せてくれよ!間違ったところ赤ペンで直して提出しなきゃなんないじゃん?だから、ほら」
「ふへぇ?お、俺はだ、大丈夫よ?」
「何が大丈夫なんだよ!俺は大丈夫じゃないんだよ!いいからよこせ!」
武から無理矢理取ろうと試みる。
「っ!ちょっ!や!やめろって!!やめぇ!!」
「「あ!!」」
「9…点?」
「い、いゃあ~そのーだ、誰だ~?俺のテストと違う奴のテスト入れ換えた奴は…た、武怒っちゃうぞぉ~」
「なぁ~?武ぃ?何だぁこれ?この点数は?…9点だと?9点しかとれねぇのにあんなに挑発してきたのか?おい?」
「す、すいませんでしたー!」
いつもこんな感じで、武は俺に謝る。
「ま!別にいいけどね」
「そういや、今日部活でいつものプレイすんのか?」
実は朝から少し気になっていた。本当は日曜日発売の「恋なんて夢のまた夢」を買ってそれをプレイするというのが今日の計画だったのだが、今回はゲームが買えなかったから、どうなるのだろうと少し気になっていた。
「あ!その話なんだけど、今日は新人部員が入るらしいんだ、で、色々紹介するんだと」
「へぇ~新部員ねぇ~どんな人なんだ?」
「さぁね?知ってるのは顧問だけ、教えてって言っても教えてくれなくてよぉ」
「ふぅーん」
ま、放課後わかることだし、別にいっか!
5,6時間目も終わりいよいよ部活。
キィィィンン
部室のドアが開く音
「おぉぉ!!!よく来たな!俺達の城へ!」
そういいながら武部長は振り向く
そこにいたのは
めっちゃくちゃ怒った松坂先生だった。
「ねぇお二人さん!!居残り勉強サボってんじゃないわよ?先生言いましたよね?点数悪い人は?」
「ほ、放課後、居残りべ、勉強?」
震えながら武は答える
「そうです!!!鈴村くんも今から2-2のクラスで勉強です!はやく行きなさい。他の人ももう始めてるわよ!」
「は、はい。」
素で居残り勉強の事を忘れていた。
「武クゥン!!あなたは古典の点数が悪すぎます!今回は先生と別の教室で特別マンツーマンです!」
「そんな!嫌だぁ!!(泣)嫌だぁ!!たすけてくれぇ!!悠ぅ!!!良太郎ぉ~!!!」
「廊下では静かにしなさい!」
ゴツン
「すまない…武!俺はお前の事を絶対に忘れない!」
まるで武が死んだかのように言う良太郎
武は頭を叩かれると、気を失ったかのようにしゃべらなくなった。
「…ごめん!親友…」
とだけ言い残し 俺は2-2の教室に向かう
しっかし、俺と武以外に点数悪かったら奴いるんだなーみんな居残り嫌だから2日間めっちゃくちゃ勉強してると思ったのに
2-2の教室のドアの前
キィィィンン
「ん?」
キィィィンン ガチャ
開けたドアから悠は入らず、すぐにドアを閉めた
あっ、あれー教室間違えちゃったのかー?
なんで、なんで清水さんがこんなとこで一人勉強?
え?なんで?
教室を確かめるため色々見回したが、ここはやはり2-2の教室だった。
コツン コツン コツン…
やばい!この足音!松坂先生が勉強やってるかチェックしに来たんだ!
と、とりあえず、中に入って椅子に座ろう
キィィィンン ガチャ
誰にも聞こえない声量で
「し、失礼しまーす。」
よ、よし一旦は座ることに成功!…だ、だけども!だけどもぉぉ!!!気まずいぃ!!なんだよ!あの足音!誰も教室に入ってこないじゃないか!!誰の足音だったんだよぉ!!
悠は焦りとイラつきで心の中がぐちゃぐちゃ
それもそのはず、ここにいる「清水京子」という女性は学校一美人でちょうお金持ちで有名!学校の男子からは告白の毎日らしい。
しかも、この女性、俺と同じ学年
ん?なぜだろう?横からものすごく見られてる気がするのだが 気のせいだろう?
恐る恐る横を振り向く
ブンッ!!
横に向けた顔から音が出るくらい高速で、顔の位置を元に戻した。
なぁーにぃぃ???なんでこっち向いてるのぉ??なんでずっと見てるのぉぉ!!なんで何もしゃべんないのぉぉ??!!めちゃくちゃ気まずいんだけどぉぉ!!
清水が悠の顔をじっと見ている
やばいよぉぉ!!何この空間!!!なんでこんなに静かなのぉ??お願い!なんかしゃべってぇ!
「…グリゲイド…」
へっ?なんだ?今なんか言った?なんて言ったんだ?…グリゲイド?
グリゲイドって言ったら、アニメ「グリッド・シャイン」の主人公、司が始めて使う身体強化魔法の技名!?グリゲイド!?まさかな?試してみるか
「あ、えーっと身体強化魔法、「グリゲイド」!…なんつって…」
あぁぁ!!恥ずかしいぃ!!!知ってたよ!分かってたよ!こんなお嬢様がアニメみないことぐらい!でも、グリゲイドってそれしか俺知らないじゃあんんん!!
「えっ?…知ってる…の?」
えぇ(泣)?…何を知ってるって?何?グリゲイドのことぉ??なにぃぃ!!しゃべってぇぇ!!!
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