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僕たちを縛りつけるモノ
1.毎日じゃなくていい
2.できるだけ明るい話題
3.文章を練らない
これは僕がこのエッセイもどきを書くにあたって決めたルールです。のちのちここに『日曜日には更新しない』という一文も加わることになります。
基本的には四つの規則を踏まえて書いてるつもりなのですが、うまくいかないときも結構あります。特に『できるだけ明るい話題』なんてのはすごく難しいです。
テンションの高い文章を書く人って僕の目標なんですよね、密かに。
ただ、僕の場合、エッセイを書くとか、日々の思いを綴るっていうのは『新鮮な情報の提供』ではなく、『自身の思考の整理』っていう位置づけだと感じています。
そんなのじゃあ日記でいいじゃん、って声もきっとあると思うんですけど、それを開示することに意味がある気がします。
どんな意味かっていうのはまだ上手く説明できないんですが、
たぶん、
他人の目があるからこそ、言葉選びや話の運びを気をつけながら書けるし、そういった訓練ができる場所としてうってつけなのがエッセイというジャンルなのではないかと思います。
個人的な感覚でいうと、感想なり物語なり、自分のなかだけで完結させてしまうと『自己の地平』はどうしても頭打ちになる気がします。部屋の隅でこそこそ書くだけでは得られないものってきっとあるんじゃないかな。
『物語』というと、僕は焚き火をイメージします。
洞窟のなかで燃え上がる焚き火、です。
姿の見えない生き物が足音が響き、ネズミや風さえも獰猛な獣の呻きに変わる暗い洞窟の闇をほんの少しだけ取り去り、独特のリズムで揺らめき、時々小さくぱちんと爆ぜる。
そこに人々が集まり、薪をくべる。
心地よい律動に神経が解れ、つい口を開いてしまう。彼らが口にするのは名もなき歌や、旅で起きた小噺、長い時を経て語られる神様の話、星の物語。
彼らは火を絶やさぬように、夜が空けるまでひそひそと語り合う。
そんな感じ。
☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆
結局のところ、縛りつけるものがなければ意味がないというか、そこまで強い言葉ではないけれど、面白くはないですよね。
星新一さんは、
「常識を知らなければ、常識から外れたことなどできない」
うろ覚えなんで合ってないかもしれないですが、そんなことを言っていました。
小説のなかでは、鳥籠は『不自由さ』の暗喩として使われる例がありますよね。
たしかに大空を羽ばたくのも魅力的ですが、僕は型に嵌りながらどう自由に自分の身体を動かせるか、のほうに面白さを感じる場合があります。
きっとこのエッセイも書き方をどんどん変えていくかもしれないですが、根本にあるものは変えずにやっていきたいです。
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