きっかけ

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きっかけ

みなさんは音楽は好きですか? 僕はとても好きです。特にロック系の音楽が好きで、いまでもグーグル先生に尋ねたり、YouTubeの膨大な海へと大航海に出掛けます。 よく聴くアーティストは、 洋楽だと、 The Strokes、The Black Keys、Talking Heads、The Strypes、Oasis、Dr.Feelgood、Rise Against、Red Hot Chili Peppers、Calvin Harris、The Fratellis 邦楽だと、 スピッツ、あいみょん、乃木坂46、KEYTALK、ズーカラデル、No Buses、サカナクション 頻繁に聴くのはここら辺です。 スピッツは前のときにも書きましたね。 もう長いこと音楽にハマって、いまだに熱が冷めない感じなわけですが、初めて音楽にのめり込んだ「きっかけ」はなにかと言われれば、間違いなくNIRVANAの『Smells Like Teen Spirit』を聴いたときだと断言できます。 その当時、僕は浪人生で、受験に失敗したんだから次こそは決めなきゃいけないと思いつつ、それでも勉強に身が入らずうだうだと日々を過ごしていた時期でした。 よく地元から近い駅を散歩して時間を潰していた僕は、途中にあったTSUTAYAに入り、アルバムをぼんやり眺めていた。そこにあったのが彼らの二枚目のスタジオ・アルバムである『Nevermind』だった。 僕でもNIRVANAの名前くらいは知っていたし、彼らの代表曲でもある有名な歌についても聴いていないだけで知っていた。 良い機会だから聴いてみようと思って、TSUTAYAの検索機で視聴することにした。いまこのシステムがあるかは分からないけれど、当時は検索機で有名な洋楽とかヒットチャートの邦楽とかは聴けたんですよね。 で、再生ボタンを押した瞬間、僕はド肝を抜いた。 ヘッドフォンから流れてくるイントロのリフ、そこから入るカート・コバーンの諦めたような声、そしてドラムとベースのもがくようなリズムで盛り上がりを見せてからの、サビの叫び声。 そこで曲が終わる。 視聴で聴けるのはたった30秒だった。 けれど、そのたった30秒で僕は周囲の世界がひっくり返ったような感覚に陥った。 そして、こう思った。 「自分は世の中を全然知らない。未知は広くて、とても深い」 僕は彼らのそのアルバムをすぐに買った。 ☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆ いまふと思ったんですが、NIRVANAの曲って、時代が違っていたらどうなっていたんでしょうね? 彼らの曲が爆発的に売れた当時について僕は詳しくないんですが、1991年のアメリカはソビエト連邦の崩壊があり、湾岸戦争が始まった年でもある。その二年前に冷戦の終結宣言が発表されたが、アメリカはずっと冷たく不穏な空気が漂っていたんじゃないかと想像してしまう。 そうした時代背景のなかで生まれた『Smells Like Teen Spirit』は、歌詞は、カート・コバーンの叫び声は人々の心に燻っていた黒い霧を的確に表現していたんだと思う。 ただ、もし当時のアメリカの景気が上向きで、嵐のあとの空のように街が清潔で、いまに何も不満はないという人ばかりだとしたら、どうなっていたんだろうと考える。 もしかしたら深夜のラジオでひっそりと歌声を聴かせるバンドに留まっていたかもしれない。 もしかしたら悩める思春期のティーンエイジャーだけが熱狂する三人組になっていたかもしれない。 もしかしたらカート・コバーンは死ななかったかもしれない。 色々と想像は尽きないけれども、彼らが世に出たおかげで魂を受け継ぐバンドが生まれたという事実もある。 『ティーン・スピリット』の香りに心を奪われた人たちが。 ☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆ カート・コバーン自身、この曲について 「深読みしたがる人たちがいるけど、あんな曲はゴミだね」 と語っている。 けれど、そこに何かの意味づけをさせずにはいられない、というのも名曲の名曲たる所以ですよね。 今日も特にオチがある訳では無いのですが、Foo Fightersの結成はすごく驚きました。
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