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服作り!全裸からの解放!
一晩中、漬けておいたなめしを取り出す。
「ユイ、魔法の練習だ。こいつらを綺麗に洗ってくれ」
「……ん」
ユイは足元に水色の魔法陣を展開させ、手の上から大きな水球を作り出す。その中にホワイトトロルコングとホワイトモンキーズの毛皮を入れる。さらにユイは魔法陣を拡大する。すると、毛皮はドラム洗濯機のようにグルグルと回される。
「おぉ!」
「……ふふふ」
洗い終わると次はホーンラビットの角で干す。乾かすのもユイの魔法で練習ついでにやる。
次は足元に緑色の魔法陣を描き、風を起こし乾燥させて行く。
フワ〜フワ〜っとゆったりと乾かしていく。
「お〜気持ちいい風だ〜」
「……ん」
「あ〜よし。そろそろいいぞ〜」
ユイは風魔法をやめてケイの傍に寄っていく。ケイは乾いた毛皮を触って確認する。感触は本来なら内側がパリパリになるはずだが、そこが違うのか、ふわふわでやらかいものだった。
ユイも、ケイの様子を見て、触ると意外と良かったのか尻尾をフリフリとさせている。
「これなら着れるな……。ユイ、ホワイトトロルコングの毛皮を切ってくれ。流石に大きすぎる」
「……ん」
次は『空爪』を発動し、大きすぎるところを切っていく。ちょうどジャケットサイズになると着るのをやめる。
「これぐらいかな?」
ケイは着てみると、動きやすさ、柔らかさなどを確認する。
「……どう?」
「ピッタリだ。流石だな。ユイのはどうする?」
「……ん、お揃いだから着る」
「そか。なら、そのカッターシャツから調節するか」
「……ん」
「いや、パンツだ!」
「……?」
ケイは、ユイのカッターシャツのまだ無事な右側を破り、毛皮と一緒に作り上げていく。毛皮が若干伸縮するのを利用してゴムを代わりに使う。それをカッターシャツで補強していく。細い木の針と魔獣の毛で作った糸で縫っていく。
「……む、難しいな」
「……それ、出来る」
「なん……だと?」
ユイは足元に白い魔法陣を描き、ケイから渡されたパンツの元を縫っていき、女の子のパンツを縫い上げていく。20分頃には既に完成されており、丁寧に真ん中には小さなリボンが着いていた。
「マジか……」
「……ん、これでいい?」
「あ、あぁ、履いてみろ」
ケイはすぐざま後ろを向き、ユイを見ないようにする。後ろで布が肌と肌を擦る音がした。
そして、パチンとゴムで身を止める音がした。
「ん、大丈夫」
「お、お、おぉぉぉおお!! これで、下を見てもパンツで隠されている!」
「……むぅ……なんか、複雑」
「あ、済まないな、ユイ。カッターシャツ……」
ユイのカッターシャツは長袖だったはずが、いつの間にか袖が無くなり肩から先がない。
「ん、大丈夫。これがある」
ユイはホワイトモンキーズの毛皮を『空爪』でカッターシャツと同じように袖を切った。ユイはホワイトモンキーズの服を切ると全身白とでもい言うべきか、なんとも似合っていた。
「……おい、ユイ」
「ん?」
「なんで、袖を全部切った?」
「……これじゃないと、抱きついた時にケイを感じられない」
少し照れながら話すユイ。単純にケイが好きだから、同じ時間を共有するために、より近くにいるために切ったのだ。
この日、ケイの夜の修行はいつもりよ激しかった。
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