始まりとイチャイチャ

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始まりとイチャイチャ

 ある日、神界と人間界と魔界の3界に己の存在を証明するために戦いを挑んだ者達がいた。  ――――――――――――――――――― 「ここの城……硬くて、大きい」 「ちょっとまて、ユイ。その発言はかなり危ない」 「……むぅ。構ってくれないの?」 「いやいや、ようやくここまで辿り着いたんだからのんびりしようよ」 「とか言って、夜になると激しいくせに……」 「いや、いつも襲ってくるのお前だからな?」  現在、2人はベットの上。この世界に召喚されたが、無能なため捨てられたが、奈落の底から這い上がった少年ケイが、真ん中で寝ている。  その横では、奈落の底で出会ったフェンリルの忌み子である人狼のユイが、添い寝をする形でケイの右手に抱きつく。何が嬉しいのか、ユイはケイの右腕に顔を埋める。 「……やれやれ。出会った頃のシリアス感はどこ行ったのやら」 「…………私の全裸を見たくせに……」 「いや、あれは、不可抗力だろ!?」  言われて、ついついケイはユイの裸を思い出してしまう。 「あ、ケイのお城も硬くて、大きい?…………いただきます♡」 「え、ちょ、いつの間に全裸!? てか、待て、待て、待て! この、エロ狼!」  この後は色んなことが起こったのは想像できるだろう……。  こんなことが起こるのは後のお話。  これは『無能』な故に奈落の底へと追い出された少年と魔獣のはずのに『人の姿』で産まれたが故に、族を追い出された少女が、生きる意味を、価値を、そして、己の存在を証明するために世界に挑む物語。
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