中学時代!麻衣ちゃんとぼくのプロローグ

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 「イヤか」  小声で聞かれた。  頭こずかれる。  ぼく、大きくうなずく。心臓止まりそう・・・  「オイッ」  こわい叫び声!  悲鳴!  顔上げたら・・・  三人ともその場にうずくまってる。  赤毛の人って鼻を押さえてる。指の間から血・・・  ブレザーにスカート。長身の女性が三人を見下ろしてる。  進学校「青涼高校」のバッジがまぶしい。  スラっと長身。一メートル九十センチだって・・・  セミロングの髪に美しく輝く横長の目。キリっと結ばれた口。  少しだけ短いスカートから、長くてスラっとした脚。白のショートソックスがピカピカ輝いてる。  「麻衣ちゃん!」  一日会ってないだけで寂しい。  「ごめん。健ちゃん!遅くなって!」  ぼくに向かってやさしい声。  「あんたたち。わたしの大切な幼馴染になにしてるの。  このままじゃすまないから・・・」  三人に向かって冷たい声。  「チクショー」  赤毛の人が襲いかかる!  麻衣ちゃんが振り返る。  鼻血が飛ぶ。地面に赤い点。  また悲鳴。  赤毛の人が頭を押さえてうずくまる。
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