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ようやく動き方を思い出していた、とでもいうように、ゆっくりと行動を開始していたのは…隣国の戦車部隊のうちの数台でした。
三台が五台に…五台が十台に…というように、その動きは周囲にもしだいに伝わり…やがては敵軍全体の動きへと広がって行きます。
そう…。
それらはもはや、炎を吐き出すことも、砲弾を撃ち出すこともなく…ただただ粛々と、戦場から離れて行こうとしているのです。
敵である隣国の兵士たちにしてみても、大天使ガブリエルが、偉大な神の御使いであることには変わりはなかったのです。
世界の終末に臨んで、その姿をあらわすといわれる、大天使の巨像…。
彼らはそれに、惧れをなしていたのに違いうりませんでした。
そうです。
マインカンプの企ては…誤ることなく、図に当たることとなっていたのです…!
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