年下だろうが男は男

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ベッドに起き上がり、天井を仰ぎ再びスマホの画面を見つめてみる。 ーーー俺とあう。これ、どういう意味だろ? 話が合うかと聞きたいのか。それともアルくんと会うという意味なのか。 敦美が弱っているうちに有人からメッセージが届いた。 『ソースが届いた。じゃ、またね』 ーーーコレで終わり? さっきの言葉の意味は? よくわからなかったが、敦美は 「うん、またね」と返していた。 敦美は胸にスマホを押し付け、考えこんでいた。 ーーーなんだったのかな? 話が合うってことなら、合う方だと感じる。違う意味なら……。 ベッドに倒れこみ、顔を布団にめりこませる。 スマホの文字を一文字ずつ目で追う。 俺 と あ う ? やっぱり、そう書いてある。 ーーーアルくんに意味を聞いてみようか? そうだ。それがいい。 急いで起き上がり 「俺とあう? って何?」 と打ち込んでから敦美の指が止まる。 ーーーだめだ。なんか恥ずかしい。 立ち上がり、ひとりで赤面する敦美。 その時、ノックもなしに急に扉が開いた。 「敦美ちゃん、お母さんがリンゴむいたってよ」
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