年下だろうが男は男

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いわゆる青春っぽいこともなく高校一年の頃は近所のスーパーでレジのバイトを真面目にした。 今と同じように高校とバイトと家を、ループする毎日。ただ、飽きることなく繰り返し、貯金を増やして過ごしてきた。 二年目は、クリーニング屋さんに言われアルくんの家庭教師のバイトを始めたのだ。それでも敦美にしたら、バイトの場所が変わっただけでループする場所が多少移動しただけに過ぎない。 だから異性に対しての対処方法が現在になっても、いまだに敦美には良くわからないのだ。 有人は、元教え子だから異性ではあるが緊張はさほどしない。だが、男性と女性とでは考え方が違うはずだ。そう決めつけている敦美には、久しぶりに会った有人の言動は不可解極まりなかった。 ーーーわかんないなぁ、アルくんって。 有人からのメッセージを見て、しばらく固まった状態で敦美はジッとしていた。 順番でいくと敦美が返事する番だが、どう考えてもわからず、とうとう返答に困りはてた敦美は、スマホを手にして部屋から飛び出した、 階段を下りて急いでダイニングへ向かう。 椅子に座りテレビを見ながら呑気にリンゴを食べている美月がいた。 「美月、これ!」 美月の隣の椅子に腰かけ、敦美はスマホの画面を美月の顔の前に出して見せる。 「なあに、見えないよ」 近づきすぎるスマホを持つ敦美の手を美月は、人差し指で前に押した。
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