年下だろうが男は男

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年下だろうが男は男

ーーー今日は変な1日だったな。 乳白色の湯につかりながら、敦美は肩にお湯をかけた。 ーーー朝から懐かしく10年ぶりにアルくんに会って、昼は、杉谷さんから思いがけない話を聞いて。夜は、アルくんにからかわれて。 湯船につかりながら、敦美は棚にあるメイク落としに手を伸ばした。 タオルで手を拭き、メイク落としを掌に2回プッシュして顔にのせてなじませていく。 ーーーアルくん、いい感じのオトナになってたな。 目を瞑りメイクを落としながら、敦美は、顔を綻ばせていた。 ーーー東大卒か。凄いなぁ、アルくん。頑張ったんだろうなぁ。 敦美は湯船から出て、小さなプラスチックの椅子に腰掛けるとシャワーの蛇口をひねった。 シャワーのお湯の温度を手で確かめてから、手にお湯を溜めて敦美は顔を洗い流す。 いつもと違う1日が敦美にドラマの主題歌をハミングする。 「フンフン…ンーウウン、ふふふ、ふんふんふんふんふんふーふーん」 少し音程が外れているが、敦美は気分良さそうに風呂を上がるまでハミングを続けていた。
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