親愛なる英雄へ不満を込めて

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二ヶ月前:入学式 今日は入学式そして自分の前世が分かる日でもある。俺はいったいどんな前世なのだろうか?なるべく特別なものが良いな。なぜかと言えば、…………例えば特別な前世………… アインシュタイン…………だと特進クラスに行ける。特進に行けると学費の免除などの優待を受けられる。それに特進クラスに行っていたという実績があると選べる職の幅も広がるのだ。まぁ影響によってどういう方向性の職業に就けるかはある程度決まるが。 「よう、ヤマザキ!!」 物思いにふけっていると1人の男が話しかけてきた。姿は髪染めてる、でかい、以上。 「ん?なんか今俺の紹介省かれた気がする。」 「誰がお前のこと紹介すんだよ。そして俺を某食品会社みたいな名前で呼ぶんじゃない。」 俺に話しかけてきたガラの悪い野郎は柊磐田俺の知り合いの1人。ちなみにヤマザキとは俺のあだ名だ。いつのまにかそう呼ばれてた。 「にしても俺らの前世なんだろうな性格悪くないと良いな。」 「お前の前世はゴリラだな。」 「はっはっは。褒めるなって照れるだろ!」 馬鹿だこいつ。それはともかくとして 自分の前世を知るためには転写玉と 呼ばれる水晶に触れて推定自分と融合するらしい。なんでも、この世界そのものに干渉し、推定自分の中からランダムに1人を呼び起こし、それをもとに存在そのものを複製して融合させることで存在そのものを変化させるらしい。簡単に言うとインスタントヒーロー。誰が作ったかというと魔術王ソロモンを前世に持ち、様々な発明品を生み出した発明家ヴィクターって言う奴らしい。入学式終了後案内に従い列に並ぶ。割と順番はすぐに来た。 水晶に触れると周りが暗くなり、気がつくと白い空間に1人の男が目の前に いた。背は俺と同じくらい手には剣を持ち、それ以外に武器を携えていた。顔は俺そっくりで目は黒く髪は白い。 「お前は誰だ?」 「俺か?俺は■■■■■■だ。忘れてくれて良い。」 ???どう言うことだ??? 「?今、なんて言ったんだ?」 「これから俺はお前に統合されるのだろう?なら、今聞こえなくても後々分かるだろう……? 誰か来たようだ。それでは我が王を よろしく。」 そう言ってそいつは二振りの直剣を俺に押し付け、消えた。その直後、ぼんやりとしたナニカが現れた。 「適正存在確認。……規定権能を対象にインストール……完了。規定情報を隠蔽……完了。」 そう言ってそいつは薄れていく。 「……お前は誰だ……?」とそいつに投げかける。 それと同時に記憶とあるものが流れ込んできて、俺は叫んだ。叫ばずにはいられなかった。痛い痛い痛い痛いイタイいたいいたいいたい!! 「あ、あアあ、ああああああああアアアアアアアァァァァァァァッ!!!」 次に気がつくと最初にめに入ったのは天井だった。
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