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「じゃあまたね、香花ちゃん、菫ちゃん」
「うん! 優香さんたちもお元気で! お仕事頑張ってね~」
「ああ、ありがとう! 君たちも、楽しんで来いよ」
「賢治さん、ありがと~」
どうやら、香花は優香さんと、菫は賢治さんとよく打ち解けていたようだ。
こうなっては、俺と庵も二人にならって駅員の皆さんに手を振るしかない。
いや、そうしないというのはむしろ野暮というものだろう。
しかし、この二人のコミュニケーション能力にはいつも驚かされる。
いくらこの街が繋がりのつよい場所だとはいえ、二人のコミュニケーション能力の高さがなければ、俺たちは構内放送で呼ばれることもなかっただろう。
迷惑だが、二人の持つ素晴らしい一面でもあると俺は思う。
「それじゃあ行くか! 目的地はすぐそこだ」
「そうだな庵。二人とも、今度はちゃんとついて来いよ」
俺がそう言うと、菫は何を思いついたのか俺にとびついた。
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