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それから俺と庵は、香花と菫に引き回されて遊園地を奔走した。
だが二人とも、いわゆる絶叫系と言われるアトラクションばかり選ぶので、さすがに俺と庵は最後になると疲れていた。
俺も庵も絶叫系が苦手なわけではなく、むしろ好きな方だが、こうも連続で激しい乗り物ばかり乗せられては、疲れるものだ。
「ふい~っ! 楽しかったあ~」
「ホントに楽しいね、香花。次は何なに乗る?」
菫が目を輝かせて言う。女子二人は園内のマップを手に持って楽しそうに相談するのであった。
「二人とも! 次はあの、より激しそうなジェットコースターに乗るわよ」
「おい香花! そろそろ休むか穏やかなものにしてくれ! 俺らはそろそろしんどいぞ」
「うむ、まったく葵の言う通りだ! お前たちは疲れないのか?」
「え~っ? まだ一時間半くらいしか経ってないじゃない! もうしょうがないわね、じゃああれに乗ったら、ジェットコースターは一旦休憩してあげるわ! あれは絶対乗るんだからね、一緒に」
「まじかよ~」
俺達男子勢は、疲れ切った顔で、いかにも激しそうなジェットコースターへ向かうのだった。
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