第一章~菫、転生~

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「私で最後っていうのが納得いかないけど、全員そろったわね」 「そうだな」    香花が言うと、庵が左目を隠す前髪をかき上げてうなずいた。彼に続き、俺と菫も笑顔でうなずく。 「それじゃあ、行くか!」 「ああ」  俺たちは、高神公園を軽快に飛び出した。 「では皆さま、ご存分に。お約束のお時間までには、お迎えに参りますのでそれでは失礼を」  葉室さんはうやうやしく俺たちに挨拶を残し、馬車に乗り込んで屋敷へ帰っていった。  俺たちは葉室さんとは正反対の方角へと、歩みを進めていったのである。
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