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でももし、もっと凄い秘密だったら…。上手く受け止められる自信がない。
今、色々考えてたって仕方がないので、まずはどんな秘密を抱えているのか、知るところから始めてみることにした。
《美咲さんの隠し事って一体、どんな秘密なんですか?私でも受け止められることですか?》
まずは相手の顔色を窺う。安易な気持ちで人の秘密に踏み込んで、もし私が受け止められなかった場合、責任を取れないからである。
それに、私とって大切な居場所の一つでもあるTwitterを失うことは怖いので、いくら大好きなフォロワーさんのお願いであっても、慎重にならざる得なかった。
《分からない。でも会ってから決めてみて。》
事前に確認する作戦は失敗した。それでも向こうは私に会ってくれる意思はあるみたいだ。
それならば、私も覚悟を決めて、その秘密を受け止めることにした。美咲さんがやっと心を開いてくれたのだから、ここは私が頑張るしかなかった。
《分かりました。会ってから決めることにします》
この時の私は、まだその言葉の本当の意味を知る由もなかった。
*
そして、あっという間に美咲さんに会う約束の日を迎えてしまった…。
少し気が重い。今まで何度かフォロワーさんと会ったりもしたが、今回はこれまでの出会い方と少し違う。
コラボカフェの同行者としてや、ライブイベントの連番、イベント物販を一緒に並んだり…など。一通りのことは体験してきたが、ヲタクの行事以外で接点を持つのは初めてのことである。
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