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今までずっと会いたいと思ってきてはいたものの、いざ本当に会うとなると、どんな人なのか分からず、身構えてしまう。
美咲さん…、きっと美人なんだろうな。名前のイメージのせいもあるが、メッセージのやり取りの文面とか、SNSに投稿されている写真とか。
あれは確実に美人さんで確定みたいなものだよ。
私はというと、人並みにオシャレをしているといえる程度である。
美人とか、可愛いとか、そんなものとは全く無縁だ。
私、美咲さんの友達として釣り合うのかな?やっぱり、綺麗な人には綺麗なお友達が多いのかな?
美咲さんは秘密を教えてくれるためだけに、私に会うことを決心してくれたみたいだけども、ずっと抱えていた秘密を何故、急に教えてくれる気になったのだろうか。
いつまでも秘密を隠し通すことが心苦しかったのだろうか。
もしくは、その秘密を話さないと会えないような事情があるとか?全く想像することすらできなかった。
ここまできたのだから、あとは私が覚悟を決めるのみ。
たとえどんな秘密であったとしても、私はその秘密を受け止めなければならない。
…と決意し、家を出て、待ち合わせ場所へと向かった。
待ち合わせの時間よりも、五分前に着いてしまった。
辺りを見渡してみたが、美咲さんらしき人は見当たらなかった。
もしかして、ドタキャン?やっぱり無理ですとか有り得るかも…。
心配になり、一応、美咲さんに連絡してみた。
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