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episode1.それはSNSから始まった…
「はぁ。…やっと仕事が終わった……」
午後七時ジャスト。ようやく仕事を終えた。
とはいえ、最近は労働基準法が厳しくなったため、残業することもなく帰れるのだから、この七時という時間は妥当であるのかもしれない。
まぁ、残業が少しでもできたら金銭的にもう少し助かるのだが…。
私の名前は佐伯 茜。年齢は二十五歳で、現在、独身で彼氏もいない。普通の会社でOLをやっている。
趣味はアニメや漫画、ゲームが好きな所謂、ヲタクと言われている人種だ。
ヲタクは常にお金がかかる。何故なら、推しにたくさん貢ぎたいと考えている生き物だからである。
物入り用なのにも関わらず、残業ができないため、お金はなかなか貯まらない。
かといって、副業したくても会社の契約で禁止されているためできない。
しがないOLの給料なんて言っちゃなんだが安い。
仕方ない。私はできる範囲内で推しを追いかけると決めたので、これからも私なりのペースで頑張っていこうと思う。
さてと。無事に仕事を終えたので、そろそろ帰りますか。
「お疲れ様でした。お先に失礼します」
帰る際、同僚や上司に声をかけてから帰るのが社会人のルールである。
一応、挨拶を済ませたので、一目散に会社を去り、そのまま電車へと乗った。
この電車の中でスマホを弄る時間が、私にとって至福の一時である。
中でもTwitterをやっている時間が一番楽しい。
ネットを介して、同士がたくさん集まり、各々好きなことを呟く。
やり方を間違えれば即炎上。そして、共に同士は去っていく。
要は間違いを犯さなければいいだけの話だ。
私はTwitterが大好きなので、できるだけトラブルは回避し、長く細く続けていけたらいいなと思っている。
今のところフォロワーさんとは何のトラブルもなく、無事平穏に過ごせているので、安心してTwitterを続けている。
中でも最近、毎日絡んでいるフォロワーさんがいる。彼女の名前は“美咲さん”だ。
きっかけは彼女の方から私に声をかけてきてくれた。
今ではTwitterだけではなく、ゲームのフレンドやインスタ、そしてLINEまで各種様々なツールで繋がっている。
しかし、どうやら美咲さんはあまりイベントには参加していないみたいだ。
そういえば、美咲さんってどこに住んでいるのだろうか。地方なのか都会なのかすらまだ知らない。
どこに住んでいるのか、もっと早く確認しておけばよかった。
もし都内近郊だったら、一緒にイベントに参加してみたいなぁ…。
もし、引っ込み思案な大人しい方だったら、なかなかイベントに参加しようとは思わないかもしれない。
でも、美咲さんが嫌じゃなかったら、いつか美咲さんと遊んでみたい。
そして、イベントにも一緒に参加してみたい。
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