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「で、目的地はどこなんだ?」
「もうすぐさ」
ふと、テレージアが足を止める。
「どうした?」
「ちょっと下がってな」
テレージアがなにかを唱えながら、杖で地面を叩く。
すると、地面から建物が出てきた。
「なんだ、これは?」
「魔法で動く館さ」
「魔法で?」
「もう、動かしたけどね」
「いつの間にこんなものを」
「魔法でしか出来ないものさ」
「婆さん、魔法使えたんだな?」
「私は魔女だよ? 魔法を使えない魔女がいると思うかい?」
「・・・いないね」
「そうだろう?」
「さて、入るよ」
「結構、頑丈だな」
「結構じゃないさ。かなり頑丈なのさ」
「どうしてこんなものが?」
「昔軍隊が使ってたのを魔法で生き返らせたのさ」
「だんだん婆さんが怖くなってきたよ」
「何を今さら」
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