25人が本棚に入れています
本棚に追加
喧騒の中に佇み、何か考える訳でもなく、一件のカフェを見つけ、木製の椅子にゆっくりと座り、両脚を組む。目の前の丸くて白い小さなテーブルに両肘をつき、決して変わることのないテーブルをじっと見つめる。
「ご注文は?」
ウエイターの声に、顔を上げる。白いワイシャツと黒いズボンが似合う、スラッとした爽やかな若い男性。
「コーヒーをお願いします」
何も考えず、注文をする……。
彼は将来、お店を持ちたいのかな……。
何で、人の事ばかり考えてしまうのだろう。
止めよう!
自分に返ってくるだけだ。
更なる深い惨めな気持ちを味わいたくはない……。
最初のコメントを投稿しよう!