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 着くとまずおじさんはスポーツ用品のお店に行って、あたしの靴を買ってくれた。安いのでいいと言ったのに、思っていたのより高いのだった。 「もう昼か……何か食べるか?」 「うん」  父の日のせいかレストラン街はどこも混んでいて、フードコートでやっと席を見つけた。  窓際の席でおじさんとハンバーガーを食べながら、ちらりと周りを見るとやっぱり小さい子の居る親子連れが多かった。視線に気づいたのか、それとも無関係にか 「奈々」 「ん?」 言いにくそうに、おじさんが言った。 「……この間、出勤する時、麻子さんに会った」  おじさんはあたしとの間で名前を出す時には、あたしが呼ぶように麻子さんと言う。でも本人には中村、と苗字で呼ぶ。 「忙しいだろうけど、もう少し奈々と向き合ったらどうかと言われた。……それは、俺も気になってはいたけど、でも、奈々ももう高校生だし、俺が余計な口出しするのは違うと思っていたんだ。俺は、あくまで預かってるだけだと思うようにしてたからな」 「……ん」
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