自宅にて(3日目)

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 荒療治。  カルチベイト内の共通言語で、言ってしまえば道具を使った性的行為のことだ。しかし、これは単純な性的嗜好によるものではなく、発情期のオメガにとっては、余計な性欲を発散させるために、時には必要となることでもあるのだ。 「仰向けとうつ伏せ、どっちがいいー?」 「…うつ伏せで」 「じゃあ、お尻の高さあげるねー」  フリさんは掛け布団を何重にも畳んだものを、うつ伏せた俺の腹の下に詰め込む。俺はフリさんから渡されたアイマスクをつける。余計な情報を遮断して集中するためだ。  承知の上ではあるのだが、複雑な心境になる。この状態で興奮しそうになっている自分がいるのも確かだった。とはいえ俺は決してMではない。 「私も、カルチベイトで手伝ったことはあるけど、実際にやる側になるのは初めてだなー。ごめんねー、実験みたいになって」 「大丈夫です…」  そっちのほうが、俺の表情を見られずに済む。俺はそのまま枕に顔を埋めた。 「それだと息苦しくないー?」 「何とか、隙間はできてるので」  そしてそのままズボンとパンツを脱がされた。 「ふっ…」  下半身が晒され、心拍数が急上昇する。 「じゃ、始めるねー」  俺の尻に、冷たい感触が流れ落ちる。潤滑液が垂らされたようだ。男オメガは一応、後ろの穴からも分泌されるから問題はないのだが、念のためだろう。
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