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「――ひゃ、あっ」
脳に直接響いてくるようなその水音に、僕は思わず変な声が出てしまう。
その声が、静かな室内にやけに甲高く響いた気がして、恥ずかしさにギュッと首をすくめた。
と、僕の服の中に伸ばされたままだった崎坂くんの指先が、まるでタイミングを見計らったように胸の突起を引っ掻いてきて――。
「……やぁ、っ」
瞬間、背筋に突き抜けるような快感が走って、僕は堪らず身体をのけ反らせた。
「反応だけは素直ですね」
耳朶に這わせていた舌先を、首筋に沿って下ろしてきた崎坂くんが、吐息を落とすようにそうつぶやいて、さらけ出したままの喉仏にチュッと軽く吸い付いた。
吸いつかれたところにチクッとした痛みが走った気がして、僕は「え?」と思う。
その戸惑いに付け入るみたいに、グイッとTシャツをまくりあげられて、あっという間に脱がされてしまう。
別に隠す必要なんてないのに、崎坂くんに刺激された先端が硬くしこっているのが分かって、僕は戸惑ってしまった。
思わずギュッと身体を縮こまらせるようにして誤魔化そうとしたけれど、崎坂くんには全部お見通しみたいで。
「言っとくけど、逆効果ですよ。乳首とか……全然隠せてないし」
そう言われると同時に、崎坂くんにベッドへ突き飛ばすように押し倒されて、馬乗りになられた。
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