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素直に言う。
僕は崎坂くんの体躯に、めちゃくちゃ魅了されてる。
というか――。
(今回は……脱いでくれた)
この前は不自然なくらい、彼自身が着衣を乱すことはなかったのに。
そう、気がついたら、心臓がどうにかなってしまうんじゃないかってぐらい跳ね回り始める。
僕は崎坂くんから視線を外せないまま、密やかに吐息を漏らす。
どうしよう、凄く……嬉しい……。
「なにその顔。確認してんの……? 俺が女じゃないって」
僕の視線に気がついた崎坂くんが、僕を試すように聞いてきて、まるでトドメを刺すように、
「まぁ、例えそうだったとして……今更後戻りはさせてあげませんけどね」
そう付け加えた。
「ち、違……」
どちらかというと、崎坂くんが同性だと気付いても尚、身体が熱を持ってしまうことに驚いているぐらいなのに。
崎坂くんが女性じゃないことなんて、何の問題にもならないんだ。
いや、それよりも寧ろ。
僕は……自分でも信じられないぐらい……。
崎坂くんが、欲しい――。
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