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「言っとくけど……」
まっすぐ見上げてくる視線を受け止めながら、鈴木さんの目元に手を伸ばす。顔を隠すためだろうか。その額にかかる長めの髪を指先で払うと、
「アンタが選んだんだからな。男の俺を」
明らかに熱を浮かせた双眸を――そのくせいまだ不安げに揺れる面持ちを、まっすぐに見下ろし、そう告げた。
* * *
「ねぇ、これ……このままはいて帰れないよね」
あえて意地悪く囁けば、鈴木さんの目端がひときわ染まる。
俺の下で、茫洋と瞬く鈴木さんは、それを隠したいみたいに片腕で顔を覆った。
「この前はどうしたの……? あの時もこんなだったでしょ」
忙しなく胸を上下させている鈴木さんが身につけているのは、もはや下着一枚だけ。しかもその下着もすでにどろどろで、ぴったりと肌に張り付いているような状態だ。中で二度ほど吐き出したそれのせいで、布地の色もすっかり色濃く変わってしまっている。
達したばかりのその中心に、揶揄うように指で触れながら、俺は再び煽るように下から上へとなぞっていく。
「っ……あ、待っ、そんな、すぐは……っひぁ!」
切れ切れのそんな声と共に、鈴木さんの片手が俺の腕を掴もうとする。
けれども、そこに力などほとんど入っていなくて、俺は構わず布越しの先端を擽った。――と同時に、他方の指で胸の突起をぴんと弾けば、無防備だった胸板が跳ねて、悲鳴じみた嬌声が漏れる。
「や……ぁ、崎、坂く……っ」
甘く掠れた声が俺を呼ぶ。触れた突起がいっそう固く尖っていく。
下着越しにも、それが再び芯を持ち始めているのが分かる。
――そんな姿態に、思った以上に煽られる。
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