第一話和太鼓

乾いた空気に、音が鳴り響く。天井や壁に当たって跳ね返ってきた音の波に、次の音が干渉する。音の波が次々と干渉を繰り返し、空間のいたるところで・・・爆発する。鋭い打撃音が共振し、心を揺さぶる音になる。牛皮を張っただけの大きな木筒だというのに、どうしてか見入ってしまう。自分の心が水にでもなったかのように揺れる。心路に波紋が、広がる。一年前の冬。私が憧れた舞台に私は今、立っている・・・・・・

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